こんにちは、看護師のあまのです!
デイサービス(通所介護)とは、日中に通いで介護サービスを提供する施設のことです。
要介護状態になっても自宅でできるだけ自立した生活を送れるよう支援します。
デイサービスに興味があるけどよく知らないなあ…
私自身、デイサービスで働いているため
詳しく紹介していきますね。
この記事では、デイサービスで働く看護師の仕事内容や役割、どんな人が向いているのかについて解説します。
さらに、デイサービス勤務のメリットとデメリットについても紹介するので興味がある方はぜひ参考にしてください。
そもそもデイサービスとは?
デイサービスは、利用者さんが自宅で生活をしながら日帰りで通います。
食事や入浴の介助、身体機能の維持や向上を目的とした機能訓練、レクリエーションといったサービスを受けることができます。
厚生労働省調査の「令和3年度 介護給付費等実態統計の概況」によると、デイサービスは在宅で利用されている介護保険サービスの中で、約4割にのぼる最も多くの人に利用されているサービスでもあります。
(出典:令和3年度 介護給付費等実態統計の概況)
デイサービスで働く看護師の仕事内容
デイサービスの看護師は、第一に利用者さんの健康状態を把握し、入浴や運動を行なってよいか判断する役割があります。
医師が常駐しない施設のため、利用者さんの小さな変化を見逃すことなく観察し、急な体調不良やケガに対して医療処置を求められるケースもあります。
利用者さんによって利用日が異なるため、その曜日によって必要な医療行為も変わってきます。
【主な仕事内容】
・ バイタルサインチェック
・ 服用薬の管理
・ 利用者の看護記録
・ 医師との情報共有
・ 食事・入浴・排泄の介助
・ 機能訓練の補助
・ レクリエーションのお手伝い
・ インシュリン注射
・ 胃ろう管理
・ 褥瘡・創部の処置 など
【実録】1日のスケジュール例
デイサービスは日帰り施設であり、利用者さんの利用時間も決まっているため、基本的には残業もなく定時で帰れます。
- 8:30出勤・ミーティング
- 9:00利用者さんの出迎え・バイタルチェック
- 10:30入浴を終えた利用者さんのケア
⇨ 外用薬の塗布、褥瘡の処置
- 12:00食事の介助・服薬の対応
- 13:00休憩(1時間)
- 14:00レクリエーションや機能訓練の補助
- 15:00おやつ
- 16:00利用者さんのお見送り
- 17:00片付けや翌日の準備
- 17:30業務終了・退勤
利用者さんによって異なりますが、必要な時間に胃ろうやインシュリンの処置を行います。
合間で利用者さんの看護記録を作成していく形になります。
デイサービスで働く看護師の給料相場
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、デイサービスで働く看護師の平均月収は約27〜29万円で、平均年収は約435〜450万円でした。
デイサービスは日勤業務が中心になるので、夜勤のある病棟看護師と比べると給料は低い傾向にあります。
パートとして働く人も多く、平均時給は約1600〜1800円と一般的なパートやアルバイトよりも高いのが特徴です。
また、機能訓練指導員としての業務を兼ねると、資格手当が支給される可能性もあります。機能訓練指導員とは、利用者さんに対して機能訓練の方法などを指導しながら訓練を行う人のことです。
実際に私も機能訓練指導員を兼ねて仕事をしていました。
(出典:令和4年賃金構造基本統計調査)
(出典:介護人材関係について 機能訓練指導員)
デイサービスで働くメリット・デメリット
デイサービスで働くことに興味をもったとき、メリットやデメリットが気になる看護師さんも多いでしょう。
ここでは、メリット・デメリットに分けてそれぞれ解説していきます。
デイサービスで働くメリット
基本的に日勤メイン
デイサービスは日中にサービスを提供しているため、基本的に夜勤がなくワークライフバランスを取りやすいです。
日曜日が休みの施設も多く、週末にリフレッシュできることでモチベーションの維持につながります。
また利用者さんの利用時間も決まっているため残業はほとんどなく、夜勤や不規則な勤務が苦手な方には、働きやすい環境といえます。
急患の対応がほぼなく落ち着いて働ける
デイサービスにおける看護師の役割は、利用者さんの健康管理がメインになるため、急患の対応がほとんどありません。
また利用者さんは体調が優れない日はデイサービスをお休みすることも多く、比較的安心して働くことができます。
精神的にゆとりを持って働けるため、看護経験が浅い方やブランクがある方も自分のペースで仕事に慣れていけるでしょう。
急変もほぼなく、落ち着いて働くことができています。
利用者さんとコミュニケーションが取りやすい
デイサービスには人との交流を目的に通う利用者さんもいます。
自宅に1人の高齢者も多く、利用者さんにとっては社会的孤立感の解消にもつながり、家族と同居している方にとっては家族の介護負担の軽減にもつながるでしょう。
また、比較的体調が落ち着いている方を相手にするため、コミュニケーションが取りやすくじっくりと関係を築くことができます。
デイサービスで働くデメリット
看護スキルの向上が見込みにくい
デイサービスは高度な処置や検査を行う場所ではないため、看護スキルの向上につながる業務は少ないです。
スキルアップしにくいため、いつかデイサービスから病院への転職を考えた際に、少し不利になる可能性もあります。
しかし、機能訓練やレクリエーションのように看護業務以外を担当するチャンスが多いため、高齢者もケアを学ぶ場としては優れているといえます。
認知症の方に必要なレクリエーションについて学ぶ機会が多くあります。
給与が低くなりがち
デイサービスの給与は、病棟勤務よりも低い傾向にあります。
夜勤もなく、昇進などによる大幅な給与アップも望めないため、病院などと比べるとどうしても見劣りしてしまいます。
ですが、ワークライフバランスを重視している看護師さんにとっては、心身共に負担が少ないため、満足度が高い職場だといえます。
【4選】デイサービスに向いている看護師の特徴
デイサービスの看護師は、デイサービスならではの業務を担当します。
ここでは、デイサービスの勤務に向いている看護師の特徴についてそれぞれ紹介していきます。
・ 高齢者とのコミュニケーションが好きな人
・ 介護に興味がある人
・ 身体を動かすことが好きな人
・ 仕事とプライベートを両立したい人
高齢者とのコミュニケーションが好きな人
デイサービスは利用者さんと毎日接する施設のため、コミュニケーションを欠かすことはできません。
利用者さんに気持ちよく来て帰ってもらうために、笑顔で会話をすることが求められます。
そのため、高齢者との関わりやコミュニケーションを楽しいと感じられる方に適しています。
介護に興味がある人
デイサービスは、自宅で自立した生活を送ることができるように支援することを目的として、介護にも関わる施設です。
介護の業界に興味があり、将来的にケアマネジャーなどの資格取得を目指している看護師さんに向いています。
身体を動かすことが好きな人
デイサービスでの業務は、身体介助や入浴介助、機能訓練の補助など身体を動かす機会が多くあるため、体力に自信があると安心です。
レクリエーションもあるため利用者さんと一緒に楽しめる方であれば、なおデイサービスでの勤務に向いているでしょう。
利用者さん主体で動くため、サポートのために結構動き回ります。
仕事とプライベートを両立したい人
基本的に日勤のみの固定シフトになるため、規則的な生活を送りながら働きたいという方にはおすすめです。
パート勤務の求人も多く、家族との時間を大切にしたい方に適しています。
残業も少なく、仕事とプライベートの両立がしやすい環境です。
まとめ
デイサービスで働く看護師は、医療行為が少ない反面、利用者さんの健康維持に関わっていくことが多い仕事です。
バイタルサインをチェックし入浴や運動が可能かを判断すること、介護のサポートやレクリエーションへの参加なども行います。
また、デイサービスでの勤務に向いている看護師の特徴は以下になります。
・ 高齢者とのコミュニケーションが好きな人
・ 介護に興味がある人
・ 身体を動かすことが好きな人
・ 仕事とプライベートを両立したい人
今後、高齢者の数は増加し、ますます介護業界の人材不足が懸念されています。看護師へのニーズは非常に高いものとなっており、ワークライフバランスを重視している方はデイサービスへの転職がおすすめです。