こんにちは、看護師のあまのです!
退職の際、トラブルを避けて円満に退職したいものですが、慢性的な人手不足のなか強い引き止めにあうこともあります。
なかなか辞めさせてくれないって聞くし…
すっきり辞められるコツとかあるのかな?
事前にしっかり退職の流れを理解しておくことが必要になります。
円滑に退職するためには、事前準備から最終出社日の決め方まで、あらかじめ理解しておくことが大切です。
この記事では、気持ちよく退職するためにしなければならないことを6ステップで紹介します。
円満な退職を目指し、次のステップに進みましょう。
看護師の退職・転職の状況
一般的に看護師は退職・転職が多い職種といわれています。
厚生労働省が出している「看護職員就業状況等実態調査」によると、1回以上退職を経験したことがある看護師は半数以上いることがわかります。
勤務先を退職した回数 | 回答数(人) | 割合(%) |
0回 | 7,861 | 45.2 |
1回 | 4,174 | 24.0 |
2回 | 2,453 | 14.1 |
3回 | 1,382 | 7.9 |
4回 | 639 | 3.7 |
5回 | 597 | 3.4 |
無回答 | 278 | 1.6 |
また同調査において、退職から3年以内に再就職する人は63%にのぼり、看護師は転職がしやすい職種といえるでしょう。
看護師のおもな退職理由
1.出産・育児のため
2.結婚のため
3.他施設への興味
4.人間関係がよくない
5.超過勤務が多い
出典:厚生労働省「看護職員就業状況等実態調査結果(平成22年〜平成23年)」
看護師は、人の命に関わる分、重い責任やプレッシャーがのしかかり、ストレスを感じやすい環境にあるといえます。またライフスタイルの変化によるものも多く、女性が多い職種ならではの理由も多いことがわかります。
【6ステップ】看護師が退職するまでの流れ
看護師が退職するまでの流れは以下のとおりになります。
- STEP1事前準備
- STEP2退職の意思表明
- STEP3退職日の決定
- STEP4退職届の提出
- STEP5業務の引き継ぎ
- STEP6周辺の整理・片付け
ここでは、各STEPについて解説していきます。退職の手続きをスムーズに進めるために、参考にしてください。
STEP1:事前準備
退職することを決めたら、まずは就業規則を確認しましょう。
法律的には退職の14日前までに意思を伝えれば良いことになっていますが、職場によって就業規則を定めているケースがあります。
就業規則の退職について記載があるところに、『○○前までに申し出ること』(例えば1ヶ月前とか)などと明記されています。
その場合は、就業規則に従って退職の意思表明をする必要があります。退職の手続きをスムーズに進めるためにも、最低でも1ヵ月前には退職の申し出をしておいた方がよいでしょう。
【退職希望が通りやすい時期】
・ 年度末の3月
・ 人事異動の時期
・ 委員会活動やプリセプター業務などがひと段落する時期
・ ボーナス支給後の月
STEP2:退職の意思表明
退職希望日が決まったら、直属の上司に退職の旨を伝えます。直属の上司は看護師長となることが多いでしょう。
話しかける場所やタイミングに気をつけつつ、口頭で直接伝えるのが一般的です。
退職の相談時には引き止められることも多いでしょう。曖昧な言い方で伝えてしまうと辞めにくくなる可能性もあるため、強い気持ちを持ってはっきりと伝えましょう。
【引き止められにくい退職理由】
・ 看護師としてのスキルアップ
・ 新しい分野へのキャリアチェンジ
・ 結婚や出産
・ 家族の介護
STEP3:退職日の決定
円満に退職するために、職場に配慮して協力的な態度で話し合うことが大切です。
退職日は一方的に伝えるのではなく、上司と面談を行いお互いが納得できる日を決定します。そこで双方が退職日に納得すれば、正式な退職日が決定する流れになっています。
退職の意思表明から退職日までの期間が短いと、引き継ぎやシフトの調整が間に合わないため、現場のスタッフに迷惑がかかります。
そのため、退職日までは最低でも1ヶ月のゆとりを持つようにしましょう。
なお、有休を消化してから退職することを考えて最終出勤日を決定します。引き継ぎ・有給のこともふまえ退職日が決定したら、トラブル防止のために最終出社日の日付は書面に残しておくことがおすすめです。
STEP4:退職届の提出
退職日が決定したら退職届を作成し、直属の上司に直接提出します。人づてに渡したり、上司の机の上に置いておくのはダメです。
職場によっては退職届のフォーマットが用意されている場合があるので、事前に就業規則を確認してから作成しましょう。
退職届の退職理由は、自己都合の場合『一身上の都合』で大丈夫です。
STEP5:業務の引き継ぎ
退職が決まったからと業務を疎かにせず、最後に残された大切な仕事だと思ってしっかりと引き継ぎを行いましょう。
担当していた業務にもよりますが、引き継ぎ期間として少なくとも1ヶ月確保できると安心です。
最後まで丁寧に、他の人に分かりにくい業務については詳しい説明が書かれたノートを作成することで、後任の看護師が安心して引き継げるようにしましょう。
【引き継ぎの際のポイント】
・ 余裕のあるスケジュールで進める
・ 引き継ぎノートを作成する
STEP6:周辺の整理・片付け
最終出勤日に焦らないよう、余裕をもって整理整頓していくのがコツです。
退職するまでに返却しなければならない備品や、退職した後に必要な書類の受け取りなども確実に行いましょう。
忘れたら後が面倒なので、最終日に返却するもの・もらう書類をメモして忘れないようにしていました。
円満退職するための伝え方・コツ
退職を伝えるタイミングで強い引き止めにあってしまうこともしばしば。
ここでは、退職の伝え方やコツについて紹介します。
退職の意思表明をはっきりとする
上司に退職を伝える際に、「退職しようか悩んでいます」とあいまいな言い方をしてしまうと強い引き止めにあう可能性があります。
病院側としては、ただでさえ人手不足の看護師を手放したくないでしょう。
そのため、相談スタイルではなく、退職しますという『報告スタイル』で臨むことがポイントです。
『退職します』というはっきりとした強い姿勢を崩さないことが大切になります!
退職時期を考える
病院側は退職者が出ることを見越して人事計画を立てていることが多いです。
通常、年度末の3月や人事異動の時期、ボーナスの支給後は退職者も多く、比較的退職希望が通りやすい時期となります。
退職交渉をスムーズに進めるためにも、早めの申し出をするようにしましょう。
退職希望が通りやすい分、退職希望者も多くなるため気を付けましょう。
ネガティブな伝え方はしない
退職の理由はネガティブな内容は伝えないようにしましょう。
職場の人間関係、給与や待遇に対する不満、さまざまな理由があって退職の意思を固めたと思います。
しかし、実際に伝えてしまうと退職するまでの期間に居心地が悪くなってしまい、気持ちよく最終日を迎えることができなくなりますよね。
そのため、表向きは前向きな理由を伝えることが大切です。
まとめ
円満退職するためには、職場への配慮が大切になります。
職場に影響が出るのは事実のため、相手も納得できるように退職の手続きを進めていきましょう。