こんにちは、看護師のあまのです!
看護師という職業は、日々忙しさに追われ、大きな責任を抱える仕事でもあります。
いざ看護師として就職したものの、理想と現実とのギャップを感じてしまう新人看護師さんは少なくありません。
そのため、看護師1年目で転職を検討する方もいるでしょう。
看護師1年目でも転職できるのかな?
結論からいうと1年目看護師さんでも転職することは可能です!
1年目看護師さんで転職を検討しているという方は、ぜひ参考にしてください!
新人看護師の転職事情とは
結論からいうと、新人看護師でも転職は十分に可能です。
新人であるという点から、新たに教育をしやすかったり、今後長期にわたって働いてもらうことを見込んだりと、新人看護師の採用を積極的に行っている職場も存在します。
基本的に、看護師は人手不足な状況であることが多いため、有利に転職を進めることができます。
ただし、「採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」と思われてしまうケースもあるため、長期的に働いていきたいという意思をうまく伝える必要があるでしょう。
新人看護師が辞めたい理由
医療の現場は人の命を預かる場であり、仕事に対する姿勢は看護師1年目でも変わらず厳しく評価されます。
・新卒採用者の離職率 8.2%
出典:日本看護協会「2021年 病院看護・外来看護事態調査」
仕事の忙しさや責任の重さを理由に、新卒で離職する看護師は一定数いる現状があります。
ここでは、1年目看護師さんが辞めたいと感じる理由について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
・ 人間関係に問題がある
・ 理想と現実のギャップを感じる
・ 仕事が激務
・ 看護師に不向きだと感じる
人間関係に問題がある
看護師の多くはスタッフ間の人間関係に悩んでいるといわれています。
特に新人看護師さんの最も大きな悩みの一つといえば「先輩看護師との関係性」ではないでしょうか。
親切で優しい先輩ももちろんいますが、中には気分で周囲を振り回すような看護師や、理不尽に怒ってくる看護師も残念ながらいます。
職場という小さなコミュニティーで心地よく働くためには人間関係が非常に大切ですよね。
今の職場の人間関係に苦労し、転職を決意するという新人看護師さんもいるでしょう。
理想と現実のギャップを感じる
看護師という職業に対して「人の命を助ける魅力的な仕事」というキラキラしたイメージをもっている方は多いです。
たしかに、非常にやりがいが大きく魅力的な仕事ではありますが、学生時代の実習と現場とのギャップに悩まされる看護師も少なくありません。
想像していたよりも大変で、精神的に追い詰められてしまい、「辞めたい」という考えに陥ってしまいます。
実際に働いてみると見えてくる部分も多いですよね。
仕事が激務
看護師は慢性的な人手不足なため、仕事が忙しすぎて耐えられず転職を考える方も多くいます。
新人看護師のうちは、なかなか思うようにいかず仕事が終わらないために、やむなく残業をする日が続いたりというケースも多いですよね。
学生時代と異なり、新人でも「1人の看護師」としての働きを求められるので、大きなプレッシャーものしかかってきます。
日々の激務が続き、心身のバランスが崩れてしまったり、プライベートの時間を十分に確保できなかったりして退職を決意する新人看護師さんもいるでしょう。
看護師に不向きだと感じる
新人看護師のうちは、指導を受ける場面が多いのが当たり前です。
しかし、指導を受ける場面や怒られる場面があまりに多いと、「自分は看護師に向いていない」と自信を無くしてしまう方も少なくありません。
看護師の仕事に対するモチベーションが下がってしまうと、より辞めたいという気持ちが強くなってしまいます。
帰宅後や休日もなかなか気持ちが切り替えられず、精神的な負担から転職を考える新人看護師さんもいるでしょう。
新人看護師が転職する「メリット」3つ
新人看護師さんが転職するうえでのメリットはいくつかありますが、ここでは主に3つ紹介していきます。
1.興味がある分野が分かるかもしれない
2.教育しやすいと捉えられる
3.先輩に質問しやすい立場である
1.興味がある分野が分かるかもしれない
早い段階での転職を決断して転職することで、さまざまな分野での転職の可能性が広がり、自分に合った転職先が見つかるかもしれません。
経験が浅い分、ベテラン看護師よりも柔軟に行動できるため、異なる分野に挑戦しやすいといえます。
様々な経験を積むことで、自分の興味や適性を見出し、将来的なキャリア形成の指針につながっていくでしょう。
合わない環境で無理して続ける必要はありません。
むしろ早い段階で転職を決意することで、いち早く興味がある分野が分かるという点は、新人看護師さんが転職するうえでのメリットとなります。
「最初の職場では3年間は働くべき」といわれますが、必ずしもそうとは限りません。
2.教育しやすいと捉えられる
新人看護師の転職は、実質的には新卒と同じ扱いを受けます。
採用する側もまだまだ教育が必要な人材と認識したうえで採用するため、転職後も一から教育を受けなおすことが可能です。
長い勤務経験のある看護師の中には、自分のやり方やクセがついていて新しい環境になじみづらいケースもあります。
新人看護師さんは特定のやり方に染まっておらず、新しい領域に挑戦しやすいという点が強みです。
現状、自分はどこまでできるのか、何ができないのか明確にしておくと、さらに新しい職場でも学びやすいでしょう。
3.先輩に質問しやすい立場である
実質的には新卒と同じ扱いを受けるため、先輩に質問しやすい立場であるといえます。
転職しても新人看護師として扱われるケースがほとんどのため、即戦力とは認識されておらず、基礎的な内容でも質問しやすいでしょう。
そのため、仕事で分からないことがあっても先輩看護師に聞きやすく、安心して働けるメリットがあります。
ただし、現状自分がどこまでできるのか、何かできないのかはっきりしておいた方が先輩看護師も指導しやすいため、転職の前に明確にしておくと良いでしょう。
新人看護師が転職する「デメリット」3つ
メリットに続いて、新人看護師が転職するうえでのデメリットを見ていきましょう。
1.転職前と同じ悩みを抱える可能性がある
2.すぐに辞めるのではないかと思われる
3.転職先の候補が少ない
1.転職前と同じ悩みを抱える可能性がある
転職を検討する理由はさまざまですが、また転職した先でも前の職場と同じ悩みを抱える可能性があります。
周囲の同期が働いているなかで、自分だけ転職をするような状況だと、焦って転職活動を進めがちです。
自分だけ残されたような気持ちになって急いで転職活動を進めてしますと、同じ悩みで再び苦しむことになるでしょう。
転職を成功させるためにも、一人で情報収集を行うのではなく、転職サイトなどを利用して抱えている悩みを解決できるような求人を探していきましょう。
2.すぐに辞めるのではないかと思われる
看護師1年目で辞めていると、「すぐに辞めてしまうのではないか」「打たれ弱い」と思われてしまう可能性があります。
採用する側としては、長く働いてくれる人を採用したいという考えのため、短期間で離職している人は採用を渋られがちです。
しかし、年齢も若く呑み込みが早い点は大きな強みになるので、面接では「長く働きたいと考えている」意思をしっかりと伝えましょう。
また、転職理由をポジティブに説明することで、採用する側も一緒に働きたいと思ってくれるかもしれません。
3.転職先の候補が少ない
看護師1年目で転職をすると、中途採用の人より転職先の候補が少なくなってしまうデメリットが考えられます。
中途採用は即戦力として採用されますが、看護師1年目ではほぼ新卒と同じ扱いになり、採用で不利になる可能性があります。
また、限られた転職先のなかでも、教育体制がしっかりとしており長期的なキャリアを築けそうな転職先を探すのが望ましいため、じっくりと吟味する必要があるでしょう。
【5選】新人看護師におすすめの職場
新人看護師の転職先にはどのような職場があるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
病棟の激務を経験した新人看護師さんのなかには、病棟以外の職場を探している方も多くいます。
ここでは、病棟以外のおすすめの転職先について紹介していきます。
① 保育園
② 美容クリニック
③ 訪問看護
④ 介護施設
⑤ 健診センター
保育園
基本的に保育園で働く看護師は1名で、自分のペースで業務を進めることが好きな方にはとても働きやすい場所だといえます。
看護師は、保育補助という役割で関わることが多いため、基本的に医療行為を行うことはほとんどありません。
基本的に残業もなく、カレンダー通りに休むことができますが、土日でも保育をする園もあるため事前に確認しておくと良いでしょう。
子どもが好きで責任感が強い方におすすめです!
美容クリニック
美容クリニックは基本的に完全予約制のため、病棟に比べると残業は少ないです。
主に「美容皮膚科」と「美容外科」があり、美容に特化しているため、働きながら美容に関する知識を身につけることができます。
プライベートの時間を確保しやすいため、ワークライフバランスを重視している方にはおすすめになります。
また、患者さんではなくお客様として接するため、コミュニケーションスキルや営業力が必要です。
訪問看護
訪問看護は、看護師が直接利用者さんの自宅へ訪問し、医師の指示書のもとケアを行う仕事です。
基本的に1日のスケジュールは決まっているため余裕を持って働きたい方に適しています。
事業所によっては、オンコールが必要な場合もあるのでよく確認しましょう。
また、その場に医師がいないことがほどんどで、基本的に自分一人で医療行為をしなければなりません。訪問看護ステーションによっては新人研修を丁寧に行っているところもあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
一人ひとりの利用者さんと向き合いながら看護業務を行える環境にあり、単独で行動できるからこそ、人間関係のわずらわしさを避けることができます。
介護施設
有料老人ホームやデイサービスなど、高齢者の入居や利用を対象とした介護施設も看護師が不可欠です。
病棟とは異なり介護がメインとなるため、一緒に働く人は主に介護職が一般的です。高い看護技術は必要ではないことが多く、経験の浅い新人看護師さんでも働きやすいでしょう。
ただし、特別養護老人ホーム(特養)の場合は、高度の医療的ケアを必要とする方が、入居されていることもあるため対応が難しく、あまりおすすめできません。
また、看護師の配置を必須としているところも多く、看護師資格を持っていることで歓迎されやすい点も強みになります。高齢者との関わりが好きな方におすすめです。
健診センター
健診センターでは人間ドックや健康診断を行っており、担当が決められているのでルーティン業務が中心です。
健康な人が対象になるため、言葉遣いや身だしなみ、基本的なコミュニケーションスキルが求められます。
基本的に緊急対応がないため、急変の対応がプレッシャーと感じる新人看護師さんにとっては魅力的な職場です。
ルーティン業務が得意な方におすすめです!
まとめ
新人看護師は経験が浅いというデメリットもありますが、転職することは十分に可能です。
病棟以外にもさまざまな転職先があるため、自分の中で選択肢を増やしておくこととよいでしょう。
焦って転職活動を進めても失敗してしまうため、転職を検討している場合は、専門のアドバイザーがいる転職サイトの利用がおすすめです。
長期的なキャリア形成のうえでも、転職については前向きに決断しましょう!